食事サービスについて

65歳以上の高齢者の身体、知的機能や健康状態について分析したところ、「現在の高齢者は10~20年前の高齢者に比べて、5~10歳は若返っている」という結果がでたそうです。(出典 平成27(2015)年6月12日 日本老年学会)超高齢社会の課題を解く鍵は高齢者自身のエンパワメントであり、高齢者が健康な状態を保ち、生活に介護が必要な状態になるのを遅らせることが重要だということがはっきりしてきました。健康は毎日の食生活が大きく影響しますが、特に高齢世代の栄養改善は介護予防のための第一の手立てといえます。食事サービスを使って健康を維持しながら、介護サービスを組み合わせて可能な限り自宅で暮らし続けるという暮らし方は高齢社会ひとつのモデルです。
食に関わる地域の取り組みは、サービスを利用する利用者だけでなく、担い手の地域住民にとっても大きな意味のある活動です。会食や配食、コミュニティカフェなどの地域の食支援活動は、特別な技術や知識がなくても様々な参加の場面があります。高齢者の経験やノウハウを地域に還元できるきっかけと参加の場を提供することがで きます。

食事サービスって何?
 
<食を中心とした支え合い活動>
食事サービスは、高齢や障害、病気といった事情により食生活に困っている人や、ひとり暮らしで人との交流の機会が少ない人が住み慣れた地域で在宅生活を続けられるように、地域住民が「食べること」を中心に支援を行う助け合い活動の1つです。
 加齢に伴う身体や生活の変化によって栄養状態が悪くなると、老化がますます加速して自立した生活が困難になりやすくなります。食はプライベートな性格が強いことから、「『食生活』は自己責任」「食は家庭の問題」といった認識をもつ人もありますが、特に高齢者は低栄養状態になると要介護に陥るリスクが増大してしまうことから、介護福祉の観点からの食事支援の働きかけが重要になるのです。
 
「食」は栄養補給だけでなく、おいしいものを食べる楽しみや人間関係・地域文化にもかかわるとても多面的な営みです。こうした「食」の性質から、栄養の補給以外の多くの効果が期待できるのが食事サービスの特徴です。食事サービスの利用によって生活リズムを整えたり、定期的に人と会うことによる安心感を得ることができます。顔見知りの人との会話を楽しむなど人とのつながりができます。配食や会食の機会を使って潜在的な福祉ニーズの把握や情報提供を行うこともできます。
加えて、高齢化に伴い認知症高齢者や鬱病などより困難な方に対する専門的な見守りへのニーズも増大しています。福祉の働きかけを拒否する人でも食事を受け取りのためならばドアを開けてくれることも多く、食事サービスによって安否確認や生活の困りごとを把握し、必要に応じて地域包括支援センターや他の福祉サービスにつなげることができます。
 

 
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最終更新日は 2015年 10月 27日 火曜日

近年、民間事業者によるシニア層をマーケットにした食事の宅配が拡がり、福祉的な食支援サービスとの境目が分かりにくくなってきたとも言われています。しかし食事サービスは多面性のある「食」を媒体とした在宅福祉サービスであり、市場サービスとは本質的な違いがあることを理解しておく必要があります。

<食事サービスは福祉の入り口>
 食事サービスは、食事が持つ様々な側面から「福祉サービスの入り口」に例えられています。誰もが毎日する食事はもっとも基本的で、利用する際のハードルが低い福祉サービスという意味です。
 地域の「会食会」に誘われれば出かけてみようかと思う人もいます。外出や人との交流の機会が少なく、このままでは閉じこもりになってしまうと心配される人には、食事をしながら交流ができる食事会が効果があります。
また、介護サービスや福祉のサービスの導入が必要な状況でも、情報の少なさや「他人の世話になる」気後れから働きかけを拒む人がいます。そういう人でも食べることなら「週に一度の弁当なら便利だから試してみようか」という気になりやすいものです。
 定期的に食事を届けることにより、それまで分かりにくかった利用者の状況がわかることがあります。足の運び・服装・家の中の様子に見過ごせない心配があったり、お金のやり取りができない、同じ話の繰り返しなどがあるなど、身の回りのことが自分でできにくくなっていると判断できるときには、地域包括支援センターや介護サービスにつなぐことができるのです。

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